毎年5月のこの時期に開催される
カンヌ国際映画祭。
今年の公式ポスターは
映画『男と女』のワンシーンではないですか。
ずっとずっと観たかった映画、『男と女』。
クロード・ルルーシュ監督
フランシス・レイ音楽
アヌーク・エーメと
ジャン=ルイ・トランティニャン出演
1966年のフランス映画です。
先日、満を持して鑑賞いたしました。
その音楽が好きで、長いことクレモンティーヌのカバー曲を聴いていましたが、
観てしまったからにはオリジナルが気分。
男と女/フランシス・レイ A Man And A Woman/Francis Lai
音楽と映像がグサグサ刺さりまくり。
アヌーク・エーメの美しさたるや。
パリとドーヴィルの間で物語は展開する。
二人が出会うのはドーヴィル(調べたら男と女が住むパリから高速で2時間半くらい)。
配偶者を亡くした男と女が、子供たちをドーヴィルの寄宿学校に送っていき偶然に知り合う。
(そんな遠い所に、しかも宿舎に小さな子供を預けているんだ...と若干心が痛い。)
つまり、パパママ友。
初対面のようだが。
男: Vous êtes marié?
ぶーぜっとまひえ? (結婚は?)
女:Mh〜hm ん〜ふん
女:Et vous?えぶー? (あなたは?)
男: Mh〜hm ん〜ふん
お互い独身なのだが
ん〜ふん
ここ、好き♡
(恐らくホテルの)レストランで注文中、
突然普通に会話を始める二人に、
ギャルソン:他にご注文は?
男:Non Non
(ギャルソン奥へ)
女:何か注文しないと悪いみたい
男:喜ばせよう (ギャルソンを)
男:Garçon! (ギャルソンを呼ぶ)
男:Vous avez des chambres?
(ぶーざべでシャーンバ?)
部屋を頼む
ギャルソン: ......(・∀・; )アセアセ
このギャルソンの動きがたまらない。
映画を観終わった後で、
CHANELが2024-25秋冬コレクションショーで
『男と女』にオマージュを捧げ再現した、
短編ムービーを公開していたことを知りました。
ペネロペ・クルスとブラピ
The CHANEL Iconic Handbag Campaign
再現度タカシ!
だけど、「部屋を頼む」のが "女" なのが、
女性が自ら選んで動き、決断する存在であることの強調なのか。
CHANELの「自立した女性」のイメージなんですかね。
今を生きる女性、ですね。
CHANELでも、やっぱりこのシーン
テーブルの上にはCHANELのバックが。
あぁ、シャネルのムービーだものね。
と思いきや、
もしや...と思って本家を観たら、
なんと置いてあるじゃないですか!
他にも観返してみると...
アヌーク・エーメは、プライベートでもCHANELを愛用していて、私物のバッグなのだそう。
車のシーンでも、暗くて見えにくいけど置いてありました!
上手いこと再現しましたね。
さすがCHANEL。
★浜辺で3人が"男"に駆け寄るシーン。
アントワーヌ("男"の子供)が明後日の方向に走ってる?
オトンはそっちじゃないよー!
フランソワーズ("女"の子供)が気づアントワーヌの方へ走る
(そっちちゃうで!)
★映像は白黒とカラーが入り混じるのだけど、きっと深い意味があるのだろうと考えていたら、当時ルルーシュ監督は無名だったため、予算の関係で屋内は白黒、屋外はカラーと知り、ズッコける。
★ 決まったセリフもあるがそれ以外は俳優の自由。
すべきことは伝えるがセリフは伝えないと。
セリフそのものではなくセリフの背景を伝えると。
この何気ない会話劇はアドリブかな...とか、考えた。
(明後日の方向に走るアントワーヌもたぶんアドリブ?)
★アントワーヌ("男"の子供)は
フランソワーズ("女"の子供)が好きなのだ。
(と"男"が言っていた。)
だからきっと、オトンがいなくても、寂しくないのだ。
宿舎においても、『男と女』のアナザーストーリーがあるに違いない。
うんちくが長くなりました...
何度も何度も、観ました。
そしてフランス語で理解したかったけど、
単語5つくらいまでが精一杯。
特典映像の情報がお宝でした。
ブックオフオンラインで購入したDVD、また観たい、ずっと持っていたい...
と思ったけど、
売っちゃいました(๑¯∀¯๑)
ストーリーはいたってシンプルで好みは分かれると思うけど、
ガツガツもドロドロもしていなくて、
なんだか心に残る好きな映画でした。
音楽の影響って大きい。
続編の、
『男と女Ⅱ』(20年後)と
『男と女 人生最良の日々』(53年後)も、観る!
時を超えても「ん〜ふん」は健在なのか。
確かめねば。